2015/07/08 厚生年金受給に必要な加入期間が25年から10年に短縮 高齢者の加入にメリット/国交省

国土交通省は、今年5月から7月にかけて、社会保険未加入対策の説明会を
全国10か所で開催。
説明会では、社会保険未加入状況の調査結果や今年度の取組内容に加え、
高齢者の厚生年金保険加入のメリットを提示し、加入を呼び掛けている。
メリットの内容については以下の通り。

①厚生年金を受けるために必要な加入期間(保険料を納めた期間や
   加入者であった期間等)が、25年から10年に短縮。
   加入期間の不足で年金を受け取れなかった多くの高齢者が年金を
   受け取れるようになる。
②障害年金や遺族年金の受給資格が得られる。
③扶養配偶者に国民年金保険料の負担は生じない。

①に関しては、平成29年4月1日(消費税率10%への引き上げ時)から
施行される「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための
国民年金法等の一部を改正する法律」による。
期間の短縮によって、これまで加入期間が不足して年金を受け取れなかった
多くの高齢者が年金を受給できるようになる。
さらに、高齢になってからの加入でも、受給資格が得られる可能性が高まった。

②に関しては、厚生年金に加入している場合、病気・ケガによる障害を
負ったときには障害に応じた障害年金が、万一の死亡のときには遺族が
遺族年金を受給できる。

③に関しては、厚生年金に加入している65歳未満の被保険者の配偶者におけるメリット。
配偶者は第三号被保険者となるため、配偶者本人の国民年金保険料の負担は生じない。

説明会は今月16日の大阪が最後。
国交省は、「説明会で聞いたことを、いろんな機会やいろんな場で広めてほしい」と
参加者に呼びかける。
今後も取組の継続的な周知を通じた一層の浸透を図り、建設業の社会保険加入を
推し進めていく方針だ。

社会保険未加入対策の説明会については以下の通り。
http://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo14_hh_000505.html